当事者の声
児童養護施設から進学した話

奨学金って借金?
みなさんは奨学金についてどんなイメージを持っていますか?私が高校生の時は、「奨学金=借金」というイメージを持っていました。
実際これは間違いではないと思います。しかし、奨学金の中にも給付と貸与など様々な種類があり、私はほぼお金をかけずに進学できました。
今回、私がどのように奨学金を使って大学に進学したかをお伝えします。そして私の体験談で社会的養護のもとで暮らすみなさんを応援できたらと思います!
初めて奨学金に応募した話
高校三年生の六月、日本学生支援機構の奨学金に応募しました。
私は児童養護施設で暮らしていたので、第一区分で申し込みました。(児童養護施設にいる方は住民非課税対象として扱われるため、第一区分で申し込むことができます。)第一区分だと進学後の大学授業料が約半額に減免され、また毎月7.5万円ほどもらえる予定でした。
しかし、授業料を支払うためにはまだまだお金が足りない状況でした。
そんな時に、児童養護施設に企業が行っている給付型奨学金(返済義務のない奨学金)の案内が届きました。それは、自分の将来の夢や大学で学びたいことを書くというものでした。
私は、勇気を出して応募してみました。
結果は不採用。
落ち込んでいたのも束の間、また別の奨学金の案内が届きました。
奨学金と受験勉強どっちが大事?
奨学金と受験勉強どっちが大事?受験勉強の大事な時期である7月にこの大きい壁にぶち当たりました。
奨学金がないと生活が苦しい。これは、間違いない事実です。しかし、受験に落ちてしまったら元も子もない。
この無限ループの悩みは私だけでなく多くの人が苦しむと思います。
今考えると、受験勉強の方が大事だと思います。
実は大学進学後にも応募できる奨学金がたくさんあります。やはり受験は時間が勝負なので奨学金の応募は受験の息抜きぐらいで書いていったら良いのではないかと思います。
私は結局、7月と8月は奨学金の応募と受験勉強を両立できませんでした。
その結果、模試の成績が上がらず先生に心配されました(笑)
8月の後半からは要領を得て、両立できるようになりました。九月の終わりには合計で8団体の奨学金に応募することができました。
ここで奨学金を応募するときのポイントを教えちゃいます。
- 志望動機は使い回しをすること。
- 学校の先生など大人に添削(意見を聞く)をお願いすること。
- そして自分の思いを詰め込むこと。どんなに拙い文でも思いは伝わります。
- そして数打てば当たる戦法でたくさん書くこと(笑)
奨学金に採用された!!
10月後半にまず、日本学生支援機構の採用通知が届きました。これが初めての奨学金の採用でした。
11月ごろには2つの奨学金の採用をいただきました。
この奨学金の採用のおかげで授業料の支払いのめどが立ち、受験勉強により集中できるようになりました。
そして受験も無事終了し、合格をもらいました。
意外と受験するにもお金がかかったのでここは要注意です。
私は私立大学1校と共通テストだけだったのですが移動費や宿泊代、受験料で約十万円ほどかかりました。
国公立大学と滑り止めに私立大学2校と共通テストと考えると20万円近くかかるのではないかと思います。
最後に
大学進学後、私はサークルに入れたり、友達とご飯に行けたりとお金を切り詰めすぎなくていい生活を送れています。これも奨学金に応募したからです。
私たちを支援してくれる奨学金はたくさんあります。どうか、進学を諦める前にこのMIOMUSを使ってあなたにピッタリの奨学金を見つけてください。
私たちはあなたの夢を応援しています。